今年もあと少しで終わろうとしています。カムパネラも本日が仕事納めでした。消費税やら総選挙やらで厳しい一年ではありましたが、おかげさまで何とか新年を迎えることが出来そうです。皆様には大変お世話になりました。また多くの方々とこの趣味を通して知り合うことが出来るのも幸せなことです。こうやって釣りにいけるのも幸せ。何だかんだ身体の不調を嘆きながら、結局釣りに行くのも幸せ。大変恵まれているなって思うのです。是非また来年もこんな私らをお誘いいただければ幸いです。では皆様よいお年をお迎えください。石川
投稿者「ishikawa」のアーカイブ
竿修理の話
秋の夜長、最近などは本を読まずしてYouTubeばかり眺めております。中でも好きな動画ですが・・・。フランス語で何言ってるのかよくわかりませんが、笑えます。
さて修理の話、ロッドの修理で一番多いのが、ティップの折れですが、紛失なども意外に多いものです。退渓してロッドを畳んで手に持つのはNGです。大抵スルッとティップなどが落ちてしまい、引き返して探す羽目に。しかも見つからないものです。ロッドを隠すなら森へって言うくらい見つからない・・・。車まではロッドは繋いだままかザックにしまう習慣にしましょう。ティップの折れなどはカムパネラロッドの場合はお送りいただければ現行モデルはブランクの在庫からですので一ヵ月以内でお送りできます。古いモデルも時間をいただければ作ることが出来ます。また継ぎ修理も出来ます。綺麗に折れてしまった場合は芯を入れて折れてしまったロッドを繋ぎます。しっかり機能しますが、本来ならば交換するのが望ましいですね。
他にも生産中止になってしまった他社製品のロッドも随分直しました。ちゃんと設計して作りますが、本来のアクションが分からない場合はこちらであわせたアクションになります。手持ちのマンドレルを使っての設計ですので、テーパーの大きく異なるものは難しいですね。
ティップ折れの修理の工程ですが、まずメールなどでお客様から状況をお聞きして、カムパネラまでロッド全てをお送りいただきます。入庫した時点で折れた部分や他のセクションを入念に点検。破断面や周辺の傷も確認します。バットエンドの傷からも状況を把握するのですね。ティップ折れでも他の部分が損傷している場合もあるからです。ほとんどの場合は新しいティップに交換です。他に気になる箇所などがあればお客様とご相談して合わせて修理します。お客様のフェルールに合わせてティップを切り出し、ガイドを取り付けます。ガイドのコーティングは三回に分けてしっかり塗り重ねます。この作業で3日間かかります。乾燥すれば完成です。後は出荷前に各部のチェック。不具合が出れば、また修理や修正になります。その後ロッドを洗浄剤で綺麗に。グリップも汚れを落とし、穴埋めを施します。ニッケルシルバーのリールシートは磨きなおし、ガンブルーに染めたものは染め直し。新品のように見違えます。全ての工程が済めばお客様にお送りできます。さらに折れたティップがまだショート(折れた部分からガイドつけた状態)しても使えそうなら、トップガイドを取り付けてスペアとしてお客様にお返ししています。ロッド折れてしまって痛い出費ですが、ほんのちょっと得した気分になりませんか。お客様の大切なロッドですからね。末永く使っていただけるのが、作り手としては嬉しいのです。石川
2世代目 long Distance series 発売開始
大変お待たせしました。すべてが新しくなったロングディスタンスシリーズ(以下LD)がいよいよ発売開始です。3ピース9ftで#6#7#8の3機種。じっくりとテストを重ねたロッドです。昨今ではこのスタンダードな9ftのシングルハンドが市場では品薄です。流行といううこともあり多くのメーカーはスイッチロッドに傾いています。9ftシングルハンドの製造を続けて欲しいとプロショップからの要望も多くありました。海外に行ってもやはりこの番手は永遠のど定番なのです。新しいLDはとても投げやすく飛距離を稼ぎやすいロッドなので、どなたでもお勧めします。キャスティングの基礎をしっかりと学びたい方は是非こういった番手のロッドで基本を学ぶことを強くお勧めします。新しいLDではスネークガイドを廃止してシングルフットを新採用しました。スタイル的に賛否あると思いますが、性能面では勝りますよ。リールシートはカバコブのハイグレード。ビッグフィッシュとの撮影にも映える演出です。石川