素材の持ち味を引き出す?

バンブーロッドはあらゆるビルダーによってさまざまな試みがなされてきましたが、その一つが素材の肉抜きや軽量化かも知れない。

カーボン素材はプリプレグだけでも用途に合ったマテリアルを自由に選べる上、それらを組み合わせるだけでも無限の可能性を秘めている。しかしトンキンという素材そのものは基本的に1種類で自然素材がゆえに個体差はあるものの自由に選ぶことが出来ない。そこで「最近はバンブーロッドを中空にしたり軽量化することで、出来る限りカーボンロッドに肉薄しようと躍起になっていたのではないだろうか・・・」ということをと宇田の友人であるとある方がかなり前に言っていた。なるほどと思った。

しかしトンキンケーンはフライロッドにおいては優れた素材の一つであることは間違いない。あるシチュエーションにおいてはカーボンをしのぐ使い心地を与えるのでバンブー愛好家は今だ衰えないのではないだろうか。

実はこの宇田が作ったロッドを振ってみて、トンキンが素材として優れていると改めて実感した次第。4ピースのロッドはすべてのフェルールをカーボンで製作し、フェルールの重量が半減したことでトンキン本来の素性の良さがはっきりと体感できる。カーボンも同じようにすべてソリッドにしたら重すぎて振るには耐え難いロッドになるはずだ。

正直、トンキンがこれほど軽く、強い反発力を持つ素材であるとは思わなかった。決して金属フェルールが悪いというわけではなく、カーボンにすることが最良とは断じてないけど、ちょっとにやけてしまうアクションではあった。石川

X Country 7ft3in #4が発売開始

クロスカントリーシリーズ(XC)に新しく7フィート3インチ#4が加わりました。源流でイワナ狙いにガンガン使っていただけるスペックです。

好評のXCシリーズ、少しずつではありますが、ラインナップを増やしてまいります。まずは使用頻度の多いサイズから・・・そしてかゆいところに手が届く?番手も順次続々と追加していく予定です。乞うご期待ください。
要望の多かった既存の7フィート7インチ#4より短い源流向けのロッドです。仕舞寸法が40cmと短く(6ピース)、一日振り続けても疲れない軽さ、コントロール性のよいミディアムファーストアクションとなっています。バックパックにロッドをパッキングし、バックカントリーでフライフィッシングを楽しむために開発しましたロッドです。野山を越えて道なき道をひたすら歩き、未踏の地へと夢見るフライフィッシャーに是非使って頂きたいロッドです。

そして、飛行機などの機内持ち込みのバッグにも余裕です。 6ピースだから重いと思っているでしょう?むしろ軽いんですよこのXCシリーズ。これはマルチピース用に設計したテーパーに秘密があるのですが。3ピースはフェルールが3箇所少なくなるのでさらに軽い。ホームページの登載が2月上旬になりますが、ご注文受け付けております。ご検討ください。石川

Campanella 6734XC (C6734XC) 6Piece 7ft 3in #4価格:58,800円(税込)/全長:7ft3in/適合ライン:#4/グリップ:ハーフウェル/リールシート:バターナッツフィラー、アルミポケット&リング/ブランクカラー:アンサンドハードコートフィニッシュ/付属品:布袋、コーデュラロッドケース
Campanella 3734XC (C3734XC) 3Piece 7ft 3in #4価格:46,200円(税込)/全長:7ft3in/適合ライン:#4/グリップ:ハーフウェル/リールシート:バターナッツフィラー、アルミポケット&リング/ブランクカラー:アンサンドハードコートフィニッシュ/付属品:布袋、コーデュラロッドケース

 

 

Solid Tip

UDARODでいよいよグラファイトモデルが近日登場します。

以前よりSolid Tipを組み込んだ試作を作っていましたが、宇田は以前からSolid Tipの有効性を説いています。

一度振ってみないと、その感覚はなかなか分かりづらいのですが まさにバンブーライクなフィーリングです。

ずいぶん前に少量生産で作られていたところがあったのですが、グラファイトメーカーとしてブランクを1から設計製造するのはおそらく初めてかな。
たとえばチューブラーは張りがあるのでショートロッドになるとバンブーのほうがアクションは作りやすい。 チューブラーを使って極限までマンドレルを細めたことでカムパネラはショートロッドグラファイトのアクションを作り出しました。
しかしロッド自重が下がるとライン加重に依存する割合が増すので、少しの変化でロッドに加重が乗らなかったり、あるいは乗りすぎてしまう現象が起こる。 ロッドが長くなるとこれは振り幅で吸収できる。

必然と現在のバンブーロッドの守備範囲はショートロッドになり、グラファイトはロングロッドで落ち着いてい る。一方グラスの場合はバンブーよりはるかに弾性が低い上チューブラー構造なのでどこをとってもアクションを作り出すのが難しい。
新しいソリッドティップグラファイトの特徴はキャスティングレンジが幅広く、コントロールが良い。ティップがラインをはじき出す感覚はある程度のキャス ターだと心地よく感じるはず。副産物としては非常に丈夫なこと。簡単には折れません。だからといってフライ回収はティップでつつかないでね。

石川